夏型結露にご用心
ここ数年の夏の暑さは尋常ではなく、想定外の大雨が降ったり、クマが市街地に現れたり、あり得なかったようなことが起こっています
建築においても、ガラスが熱割れしたり、エアコンが壊れたりというようなことが、ニュースで伝えられています
そんな中、水漏れ・雨漏りかと思ったら結露だったというような話がチラホラあり、いわゆる夏型結露が業界では話題になり始めました
一般の方にとって、結露といえば冬の窓ガラスですよね
外気で冷やされた窓ガラスに室内のあたたかい空気が接すると、空気中の水蒸気が凝結しで水になるのです
実は目に見えない壁の中でも同じことが起こるので、窓だけでなく壁もしっかり断熱しましょうというのが、高断熱住宅
断熱材にはいろいろなものがありますが、安価でよく使われるのが、グラスウールなどの繊維系のもので、綿状のもの間に含まれた乾燥空気が断熱効果を発揮します
けれども、乾燥しているはずの空気が湿気を含むと断熱性が悪くなります
なので、断熱材の中に水蒸気を入れないように防湿フィルムを確実に施工しないといけません
と書き始めると、話がものすごく長くなるので、この先は省略しますが、問題なるのは、この施工方法が、冬の結露対策にしかなっていないことです
夏と冬とでは、温度差が全く逆なので、本来は夏の結露対策もしないといけませんが、冬に比べると温度差が小さいという理由で、ほぼ無視されてきたのが実態です
実は、夏型結露の問題は、早くから高断熱住宅が作られていた北海道で、トラブルが発生し、当社が現在の外張り断熱工法を取り入れた25年前には、周知の事実でした
にもかかわらず、大手のメーカーさんも含め、多くの業者さんは対策をとっていません
知っているのにやらないのは、できないのでしょうね…
私たちにとって当たり前のことが、いろいろあって実は難しいということなんでしょうね
とここではこのくらいにしておきます