額縁の納まりって・・・
トイレのリフォーム工事でのこと。
古いトイレで、壁は真壁でしたが、下水の切り替えと同時に壁をクロス張りにするため、ボードを張りました。
もともと真壁納まりの窓がありましたが、ボードを張る関係で見切りの額縁を取り付けました。けれども、入隅の部分には額縁を同じようにまわすことはできませんので、ボードの小口を隠すための見切りを柱に打ちつけました。
現場の施工に携わる人なら、この説明でわかっていただけると思います。というか当たり前のようにこうすると思います。私自身、何百回とこのように納めてきましたし、今回も何の疑いもなくそのように指示をし、大工さんも何の迷いもなくその指示に従って施工してくれました。
ところが、お客様からクレームが・・・
「何で額縁が4方まわっとらんのや?」と
「いやあこれは入り隅ですからこのように納めないと・・・」と説明をしましたが、お客様には、額縁は4方まわるものだという強いイメージがあって、納得いただけません。とはいえ、物理的に4方に同じようにまわすことはできません。
よくよくお話を聞くと、見付けに額縁がないといけないというのではなく、見込み方向がそろっていないことに違和感があるのだとわかりました。そこで、入り隅の部分に、薄い見切りをあてがって、見込み位置がそろうようにして納得していただきました。
実際にそのような納め方をして、確かに見た目もすっきりしました。20年以上も当たり前のようにしてきた納まりよりも、この方がいいかもしれません。
もっと美しさへのこだわりを持たなければいけません・・・・・(大反省)