自然素材
謹賀新年
新年あけましておめでとうございます。
年末から年始にかけて、一級建築士事務所登録、宅地建物取引業免許、建設業の許可の更新手続きを終えました。
5年ごとの更新が2度目なので、丸10年を迎えたということになります。
お客様はもとより、多くの協力業者の方々、いろんなところで応援してくださっている皆様のおかげです。心から御礼申し上げます。
これからも、”健康住宅”を提供し、皆様の幸せな暮らしのお手伝いをしていきたいと存じますので、引き続きご愛顧ください。
さて、WEBの更新もおろそかになっておりましたが、さきほど施工事例を更新いたしました。
倉庫を住宅にリノベーションしたお宅と、依然ご紹介したヘアサロン併用住宅です。ぜひご覧ください。
施工事例を更新しました。
伏見桃山の山ろくに和のたたずまいのお宅を建築しました。
景観の規制、高さ制限が厳しい中、4世代が暮らすためのボリュームある空間を確保。
吹抜けを効果的に配置して、1階まで光があふれています。
こちらのお宅では、ふく射冷暖房システムを導入いただきました。
音も風もないふく射冷暖房は、高気密高断熱のそよかぜの家とのマッチングも良く、とても快適な空間となりました。
階段の手すり
先日完了検査を受けた時に、検査官から階段手すりの取り付けを要求されました。
これを受けて、写真のように握れる手すりを連続して付けました。
手摺については、行政によって判断がまちまちです。
最近ではリビングに階段を設けいることが多いこともあって、階段そのものをデザインとして見せることもしばしばです。雑誌等で紹介されている階段でも、手摺がわりにロープが渡してあったり、中には完全に何もないものまであります。
今回の現場はご覧の通り手摺壁が付いていて転落防止にはなっているのですが、バリアフリーの考えによるところの、つかむものがないとの解釈でした。事前のお客様との打ち合わせの中では、お年寄りが来られた時は握る手すりがあった方が安心ですねというご説明もしていましたが、邪魔になるので当面はいらないとのことでしたが、検査済証をもらうために、早々に取付をしました。
以前は、転落防止をやかましく言われ、たとえば手摺に格子を用いた場合、格子のピッチに気をつけたりしたものですが、前述のようにそのことは全くとがめられません。おそらく、検査員のチェックリストの項目に載っていないのだと思います。
法律でこう定めてあるからこうしましょうではなく、住み人の立場に立ってデザインは決定しなければならないと思います。運用レベルで、ある程度の融通が利くのはとても良いことだと思うのですが、反面、設計者としては悩むところも増えてしまいます。
塗壁の割れ
自然素材の塗壁はどうしても割れることがあります。多くの材料は割れないように樹脂でかためられていますが、当社で使う材料は、割れてもいいから体にやさしいものというスタンスで選んでいます。とはいえ、割れない方がいいのですが。
尖山ショールームは、高千穂の薩摩中霧島壁を多く使っています。この材料は、火山灰を骨材にしており、乾燥による収縮がほとんどないため割れにくいと言われています。石膏ボードの下地をしっかりと作ればほとんど割れることはありません。
当社では、尖山で初めて採用したのですが、当時開口部の補強や下地補強の必要な部位にはラワンベニヤを使用していました。実はこれがくせ者で、ベニヤの伸縮が意外と大きいのです。耐火ボードで下地を作ったところはほとんど割れがないのですが、補強にベニヤを入れているところは、ほぼすべて割れが出てきました。竣工後すぐに割れが出てきましたので、原因が下地にありと判断し、それ以後の現場では、下地表面には合板が出ないように施工しており、お客様のお宅では大きな割れが起こってはいません。
4月で丸5年を迎えますが、構造材のあばれによると思われるものも出てきました。
写真はおそらく柱の背割れの開きと梁のねじれの影響だと思われます。この部分は耐火ボードの下地だったはずですが、去年の暮にクラックに気付きました。
大きな壁面に塗壁材を使用する際は、ある程度の割れは許容しなければいけないということを、お客様にご理解いただかなければ使えません。
完成現場。今なら見学も可能です!
今朝、JIOの検査が終わり、午後は宇治市の検査を受けて完了です。
フローリング・階段・窓枠・建具は杉材でコーディネート。壁は健康塗壁ダイヤトーマス。
自然素材でナチュラルテイストな仕上げですが、キッチンにビビッドなカラーを入れました。
来週にはお引っ越しなので、それまでに内部は、床のオイル塗り・カーテンの取付・各器具の試運転調整、外部は門柱やウッドデッキなど、大忙しです。
そんなわけで、工事をしながらになりますが、週末から来週水曜日まで、見学していただくことも可能です。
場所は宇治市広野町、広野中学のすぐ近くです。ご連絡いただければ詳しい場所はお知らせします。
工事の予定との調整がありますので、必ず事前にご予約をお願いします。
ご予約は
電話 0774-86-4962
太陽光発電システム設置の助成金申請を受付中
太陽光発電システムの設置に対する助成金の制度が復活しました。1月13日から受け付けが始まっています。
以前、財団法人新エネルギー財団が行っていた流れとほぼ同じですが、今年からは、太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)というのが組織され、これが窓口となるのだそうです。京都府では、そのまた窓口として、特定非営利法人地球温暖化防止府民会議に申請をします。
助成金額は1KWあたり7万円で、工事費の10%以内で10KWが上限ということなので、最大で70万円もらえるということになりますが、通常の住宅ですと、3~4KWの場合がほとんどですので、250~300万円くらいの工事費に対して、21~28万円もらえるということになります。
これと併せて、各地方自治体の助成制度を併用できます。東京都では30万円ももらえますが、近隣では、京都市と精華町が行っていますが、今年度の対応はまだわかりません。例年通りですと20万円程度ですし、他の市町村も行うかもしれません。
ところで、太陽光発電システムの発電量はどのくらいなのでしょうか。
ものすごくおおざっぱに言って、住宅の場合年間8~10万円程度電気代が安くなります。それに対して、初期投資が助成金をもらっても200万円以上ですから、元をとるのに20~30年かかるということになります。また、5月から電気料金が大幅に下がるという話もあり、そうなると償却年数は延びてしまいます。
一方、今まで太陽光パネルの変換効率を上げることばかりに注力してきたメーカー各社が、低価格化のために量産を始めており、値段はぐっと安くなるものと思われます。
とはいえ、まだまだ「お得です」とは言い難い状態ですが、てっとり早くCO2削減できるので、行政のさらなる支援に期待しましょう。
J-PECへの申請は3月末が締め切りですので、設置を考えようかという方はお早めにご相談ください。
健康塗壁ダイヤトーマス施工中
宇治市の現場で健康塗壁ダイヤトーマスを塗っています。
目地処理をしたボードの上に一発仕上げで施工します。職人さんのセンスで柄が決まってしまいますので、実際に現場で塗パターンを試しながら進めていきます。
この材料は、ペーストの状態で入荷しますので、色の調整と攪拌をするだけでそのまま塗れます。ほぼ中性なので手あれもなく、1~2mmの薄塗りで軽いので、女性でもぬれるほどです。
実際、当社でも左官屋さんに塗ってもらうこともありまあますが、必ずしもそうではありません。左官職人さんは、ピシッと塗ることを毎日しているので、ラフな仕上げをするのがどうも性に合わない感じなので・・・
写真の職人さんは本職はタイルやさんです。下地処理はクロス屋さんがして、塗りつけを手伝ってもらいました。普段タイル用の接着材の塗りつけをしますので、コテをうまく使って均等な厚さに塗りつけるのは左官屋さんバリです。あとは、センスに任せてパターン付します。
この材料、施工中でも全く臭いがありません。ドイツ製のエコバインダー(のり)を使っているのだそうですが、これでどんな下地にでもついてくれるのですから不思議です。また、主成分のケルザイムは食品や化粧品にも配合されるほど安全なものです。
健康塗り壁というだけのことはあります。
当社は、シラスの中霧島壁とダイヤトーマスを使い分けています。
中霧島壁は、施工が結構難しいので、左官職人の腕が必要です。塗厚が結構あるので、その分吸放湿性能は高く、テクスチュアもボリューム豊かです。デザイン的にきちっとした仕上げの時に使います。
今回はラフな仕上げをイメージしているので、ダイヤトーマスを選択しました。
完成写真はそのうちにアップしますのでお楽しみに。
尖山ショールームをgooglemapに登録
そよかぜの家の尖山ショールームを、googlemapに登録しました。
「そよかぜの家」で検索すると出てきます。ストリートビューで表からも裏からも見ることもできます。
ショールームは事前予約が必要です。何と言ってもふだん私が住んでいる家なので、お客さんがお見えになる前に少しは片づけないと・・・。
自宅をショールームに開放するメリットは、何よりも自分自身が住んでいますから、住み心地・使い勝手を実体験でお伝えできることです。大きな吹抜けの開放的な空間にすると、実際はものすごく空調費がかかるとか心配されますよね。そんな疑問にも、ズバリお答えできます。そして、そよかぜの家の性能を最大限引き出すために、自らがモニターとなって工夫を重ねていますから、住み方まで突っ込んだフォローが可能なのです。
今なら、薪ストーブの暖かさ・なんともいえないやさしさも体感できます。ぜひこの季節に。
ストーブ薪の樹種による違い
昨日はかなりの冷え込みでした。尖り山ショールームも一日中薪ストーブを焚いていました。
今日は、ストーブ用の薪の種類についてご紹介しましょう。
ストーブ用薪には広葉樹を使いましょうという話は何度かしているかと思いますので、その先の話を。
広葉樹といっても種類はいっぱいあります。薪として流通しているもので一番多いのはおそらく、クヌギ・ナラなどでしょう。インターネット通販ではだいたい1束(6~8kg)あたり500円前後で売られています。ちょっと高級な薪ということで、サクラ・カシ・ケヤキなどがあります。これらは流通量も格段に少なく、価格も1束あたり600~800円もします。
それではこの価格の違いは何なのかをご説明します。
もっとも大きな理由は火持ちの違いです。ちょうど昨日は去年買った1束600円カシの太薪と今年買った1束400円の広葉樹ミックス薪を比べてみました。
カシの薪は極太なので、1束に3本くらいしか入っていませんがその力は強大です。2本の極太薪を午後1時ころ放り込んで火を小さく絞った状態で外出し、夕方5時ごろ帰宅するとまだかすかに火が残っていました。もちろん家の中はポカポカです。燃費を計算すると、600÷3×2 ÷ 4 = 100円/時間 ということになります。
一方、帰宅後、カシの薪がなくなったので、広葉樹ミックス(こちらは細い目で1束に7~8本入っています)を4本投入。こちらは1時間おきぐらいに薪を足してやらないといけないので、最後に投入した11時までに、2束使いました。おそらく深夜1時ごろまでは火が残っていたと思いますので、それで燃費を計算すると、400×2 ÷ 8 = 100円/時間 ということで、カシと同じくらいになりました。
燃費は同じなのですが、カシの場合、2~3時間ごとに薪を足すだけなので、手間がかからないというメリットがあります。単に薪を入れるということだけでなく、その前段階で薪を倉庫から運んでくることを伴いますから、ヘビーユーザーにとっては大変ありがたいということになるのです。
ただ、欠点として火が付きにくいということがあります。その点広葉樹ミックスはすぐに火が点きます。焚き付けの時には、広葉樹ミックス(私は針葉樹も使います)、火が安定したらカシという使い分けがベストかもしれません。ナラやクヌギについても、カシに比べると火持ちはだいぶ劣りますがその分火点きはいいといえます。要は燃費に応じて価格が決まっていると考えてよいと思います。
週末だけとか、夜だけ使うという方なら、広葉樹ミックスなどの安価な薪で充分だと思いますが、一日中使うという方は、カシの極太を試してみてはいかがですか?
ちなみに、私がここ数年購入している薪屋さんは、今シーズン分は完売のようです。極太薪を手に入れるのはなかなか難しいので、来年早めに段取りしてみてください。